ITで生活が進化!話題の「DX」とは?

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最近「DX」が話題になっています。
「”デラックス”にするべきだと思うんだよね」
と言って、部下を困惑させる上司のCMをご覧になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「DX」は「デラックス」ではなく「デジタルトランスフォーメーション」の略称です。

デジタルトランスフォーメーションとは、

「進化したデジタル技術により、生活を変革すること」

とされています。
ここでポイントになるのが、「変革」という単語です。
変革とは、物事の考え方を根本的に変えるという意味合いを持ちます。

根本的に変える、ということは
「今あるものをデジタル化する」
ということとは違う、ということです。

「ITを利用して、ビジネスそのものを変革し、人々の生活が良い方向に進化していく」

ことを目的にしていると言えるでしょう。

身近なDXの例「Uber」

最近「Uber Eats」という名前をよく耳にすると思います。アプリで注文するとお弁当を届けてくれる出前サービスです。
「Uber Eats」 が普通の出前サービスとは根本的に異なるのは

「配達員が全員個人事業主である」

ということです。
彼らはどこにも属しておらず、自分の責任でお弁当を配達しているのです。

元々「Uber」はアメリカのIT企業で、タクシーなど自動車の配車アプリを提供しています。
タクシー会社ではなく、IT企業が運営しているのです。自社でタクシーは1台も持っていません。

Uberのアプリ上で現在地と目的地を入力するとタクシーが来るのですが、実はこのタクシー、一般人の運転する車(日本でいうところの白タク)なのです。
乗りたい人と乗せてくれる人をつなぐ、いわば有料のヒッチハイクと言えばイメージが伝わるでしょうか。

金額や、ドライバーの評価が事前にわかるようになっているため、赤の他人の車に乗るとは言ってもヒッチハイクよりはリスクが低く、2020年9月現在、890の都市でサービスが展開されています。
日本では、白タクが原則違法になっているため、タクシー事業は合法となる一部地域にとどまっていますが、「Uber Eats」はデリバリー需要が増加したことにより、急速に浸透しつつあります。

このようにタクシーもドライバーも持たずにタクシー事業を運営する「Uber」の仕組みは、タクシー配車システムのような「デジタル化」ではなく、ビジネスそのものを変革した「デジタルトランスフォーメーション」であると言われています。

「DX」と「デジタル化」の違い

もう少し「DX」と「デジタル化」について詳しく説明しましょう。

音楽の販売

以前はレコードの販売がメインだった「レコードショップ」は、音楽をデジタル保存できるようになると、CDやMDなどのデジタル媒体販売がメインの「CDショップ」となりました。
これは売るものが変わっただけで「売る方法」が変わったわけではないので「デジタル化」になります。
一方、現在行われている「ダウンロード販売」や「YouTube Music」のようなサブスクリプションサービスは、音楽そのものの販売方法が変わって、店に行かなくても音楽が入手できる環境を得られたということで「DX」の一例と言えます。

カーシェア

ここ数年伸びているサービスに「カーシェア」があります。
自家用車を時間単位で簡単に貸し借りするサービスです。
スマートフォンを使ってキーを解除し、車を使うことができるので、デジタル化が進んだ今だから実現できるサービスと言えるでしょう。
また、店舗も店員も車も不要という、既存のレンタカービジネスとは異なるサービスですので、これも「DX」の一例と言えます。

一方で、レンタカーショップのオンライン予約システムは、実際に店舗に行って車を借りるという流れは変わらないので「デジタル化」になります。

DXを実現しないと経済損失が!?

日本では、主にIT業界で数年前からDXの重要性が語られていますが、DXが推進できているところとできていないところで差が開いています。

「Uber」 の例を見ても、そこまで根本的な変革をすると、今までになかったリスク(ドライバーの交通違反やサービスの質低下など)が発生するため、本当にDXを推進することが良いことなのか、という疑問を感じるかもしれません。
しかし、2018年に経済産業省がまとめた

DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~

によると、このままDXが推進できない状況が続くと、2025年には最大12兆円/年の経済損失が生じる可能性があるというのです。
逆に、DXが実現すれば、2030年には「年実質GDP130兆円超の押上げ」になるとも言われています。
これはどういうことなのでしょうか。

「局地的」なシステム化が足かせに

業務のシステム化は以前から行われており、多くのシステムエンジニア(IT人材)が長年、顧客の業務システム構築を行ってきました。
しかし、近年はこの「局地的」な古いシステムが問題になっています。

・既存システムが部門の業務に専門化されており、他部門とのデータ共有ができない
・長年にわたりカスタマイズされており、内容が複雑なのでメンテナンス費用が多くかかる

DXを推進するにあたっては、このような既存システムの問題点を解決し、必要であれば根本的な業務自体を見直す、つまり「経営改革」が必要になってきます。
しかし、短期的に見れば既存システムの方が使いやすいので、現場サイドで変更したがらないケースが多く、なかなか実現できていないのが現状です。

このままの状況を続けていると、IT人材の多くが古いシステムのメンテナンスに追われ、新しい技術習得にチャレンジし、スキルアップする機会が失われてしまうという危機感があるのです。

逆に言うと「経営改革」が成功すれば、業務のやり方が変わり、新しい分野にチャレンジできるIT人材が増え、結果としてGDPを押し上げることになるだろうと予想されています。

IT人材の不足が深刻に

IT人材のスキルアップ問題について触れましたが、「IT人材」そのものが今後不足すると予想されています。
2019年に発表された経済産業省委託事業の調査結果によると、2030年に不足するIT人材は、最悪のシナリオ(IT需要の伸びが高位である場合)で78.7万人、中間のシナリオでも44.9万人にのぼると予想されています。
また、2020年に発生した「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」の流行により、テレワークの環境整備が想定以上に進められたため、IT需要は伸びる方向になっていると言えるでしょう。

ただでさえ足りないIT人材が、古いシステムに縛られたままではこの先の経済損失が大きくなる。
これが、DXが推進される理由となっています。

ITスキルで仕事の幅が広がる時代へ

今はIT業界で特に話題になっている「DX」ですが、今後はどの業界でもDXの推進をしていく必要があります。
しかしそれは逆に、
「ITのスキルを持っていれば、どんな仕事でも可能性が広がる」
ということでもあります。
実際、最新技術のスキルを持つIT人材は、2020年現在でも引く手あまたとなっています。
今後もその傾向が続いていくことでしょう。

DXに対応できるITスキルを身に付けるには

それでは、DXに対応できるITスキルを身に付けるには何を学べば良いのでしょうか。
「DX」で検索すると、様々な技術が出てくると思います。
「IoT」「ビッグデータ」「AI」「RPA」など、確かに現在DXを推進するために必要な技術になりますが、ITの世界は日進月歩です。
IT人材が本格的に不足すると見込まれる2030年に、同じ技術を必要としているとは限りません。

それより大切なのは「DXの本質」を理解し、対応できるようにすることです。
DXの本質は、「目的」から「ITを使った実現」を導き出すことです。
そのために必要なことは2つあります。

(1)「目的」を見極める
DXは「これを導入すればすべて解決する」というものではありません。
そして、今ある業務がそのまま目的になるとは限りません。
身の回りのあらゆるものに対して「なぜ?」「どうして?」と考えることで、本来の目的を見極める力をつけることができるのです。

(2)プログラミング的思考
見極めた「目的」をどのようにITで実現するか、それを考える力が「プログラミング的思考」になります。
これを身に付けるために、小中学校でのプログラミング教育必修化があるのです。

お子さんにITスキルを身に付けさせたいのであれば、学校の授業の他でもプログラミングを学ばせることも有効です。
みらいごとラボには、5歳から中学生まで学ぶことができるプログラミングコースがあります。
お子さんがプログラミングに興味を持つきっかけになるかもしれませんので、是非ご検討ください。