ついに始まるプログラミング教育必修化!家で準備できることはある?

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ついに2020年度から小学校でのプログラミング教育の必修化が始まりますね。

「いきなりプログラミングと言われても、難しそうだし子どもに聞かれても答えられない」

と、お困りの方もいらっしゃると思います。

そこで、このコラムでは

・プログラミング教育とは何なのか?
・家で先に準備できることはあるか?

ということを、文部科学省の資料をもとに説明したいと思います。

プログラミング教育の目的

「プログラミング」と言われると、コンピュータに向かってプログラムを書くことをイメージするかもしれませんが、文部科学省によると、プログラミング教育の目的はそこではなく


「将来どのような職業に就くとしても、時代を超えて普遍的に求められる力としての『プログラミング的思考』」などを育むこと」


にあるそうです。

日本では2019年以降、ITエンジニアの人口自体が減ると言われているので、エンジニア不足を解消したい、という話を聞くことがあります。

でも、それとは関係なく「プログラミング的思考」はどの職業であっても大事である、というのが基本的な考え方になります。

プログラミング的思考とは?

では、そもそも「プログラミング的思考」とは何のことを言っているのでしょうか。

文部科学省のサイトには


「自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力」


とあります。わかりづらいですが、


「物事のやり方や実現方法、問題が起こったとき解決する方法について論理的に考える力」


というイメージです。ベースには「論理的に考える力」があります。

プログラミング的思考のメリット

プログラミング的思考は、元々ある教科の枠にとらわれず学ぶことになります。国語、算数、理科、音楽、図画工作……意外かもしれませんが、家庭科にも深くかかわっています。

つまり、プログラミング的思考が身につくと、学校で学ぶ色々な教科で役に立つということです。

最もわかりやすいのが算数の「文章題」です。


「小学生の頃は算数が得意だったのに、中学に上がり、数学になったら難しくなって挫折してしまった」


という話を耳にします。

これは、小学校に比べて計算式が難しくなったこともありますが、それよりも


「問題文の難易度が上がった」


ということが、実は大きな原因です。
特に「方程式」はどのように式を作るか、文章から読み解かなければなりません。

文章の難易度について、まずは小学校6年生の文章題の例を見てみましょう。

1mの値段が x円 のリボンを5m買います。

1mあたりの値段が80円のとき、代金はいくらになりますか。


答えは、80(円) × 5(m) = 400円ですね。
計算式はすぐ想像できると思います。

それでは、1年後の中学1年生で習う文章題はどうでしょうか。

折り紙を子どもに配る。3枚ずつ配ると20枚あまり、4枚ずつ配ると5枚足りなくなる。

子どもの人数と折り紙の枚数を求めなさい。


※解答例は文末に載せています

小学校の問題では「x」が何であるか書いてありましたが、中学校の問題では、


1. 何を答えればいいか(答えが2種類あることに気づくか)
2. 何を「x」(「y」)にすればいいか
3.「あまる」「足りない」は足し算か、引き算か


少し考えただけでも、これだけのことを文章から読み取って式を作らなければなりません。

小学校の問題に比べて、考えなければならないことがとても増えているのがわかると思います。純粋な計算の能力だけではなく、国語の範囲である「読解力」も必要とされるのです。

プログラミングでは、問題文を読んで内容を理解し、正しい答えをコンピュータの画面に表示させるまでの過程で、失敗を繰り返しながら正しい答えを探っていきます。文章を読めないと、正しく作ることはできません。

つまり、プログラミング的思考を育てると、読解力が上がり、算数から数学へのステップアップがスムーズになる、と期待できるのです。

小学校でのプログラミング教育はどんなもの?

プログラミング教育は、プログラムを書くことが目的ではありません。 また、今までの授業に「プログラミング」という教科が追加されるわけでもありません。

では、小学校ではどうやってプログラミング教育の授業をするのでしょうか。

実は明確に決まっていない

実は、どうやってプログラミング教育の授業をするかは 「学校(各教科の先生)に任されている」のです。

どの授業で時間を使うか、という決まりもありません。

A小学校では国語、B小学校では算数、 C小学校では家庭科でプログラミング教育をするということもありえます。

そのため、どのような授業を受けられるかは、学校によって違うというのが2020年1月現在の状況です。

2019年4月に教育ネットが発表した調査結果によると、東京都の公立小学校教職員の98%が「プログラミング教育の授業を実施することについて不安を感じている」そうです。

1年前の調査とはいえ、こちらが不安になる結果ですね。

これは、文部科学省が教育内容を各学校に「丸投げ」しているからこそと言えます。

もちろん、学校ごとに方針を考えたり、授業のための研修を受講したりと、この1年間で状況は変わっていると思いますので、機会があれば、子どもが通う(予定の)小学校に確認してみると良いでしょう。

パソコンやタブレットを使うとは限らない

授業が始まる前にパソコンやタブレットを買っておいた方がいいのでは?と思う方がいらっしゃると思います。

しかし、実はプログラミング教育では、パソコンやタブレットといった電子機器を使うとは限りません。

「アンプラグド」と呼ばれる「電子機器を使わないプログラミング教材」がたくさんあるので、それを活用する学校もあるのです。

もちろん、プログラミング教育必修化以前から、コンピュータの教育に力を入れている学校もあります。

このような学校の場合は、現在の授業の延長線上としてプログラミング教育を考えていると思いますので、パソコンやタブレットを使うと思います。

ただ、どのような形で使うかは学校によって違うので、授業の進め方がわかるまでは、プログラミング教育の対策としてパソコンやタブレットを買うことはおすすめしません。

家で準備できることは?


さて、プログラミング教育でどのような授業が行われるかは現時点ではわかりませんが、それでも事前に家で準備したい!と思う方もいらっしゃると思います。

家にパソコンやタブレットがあり、子どもも触って遊んでいる、という状況であれば、プログラミングアプリを使うことも考えられますが、家にパソコンもタブレットもない場合は何を準備すればいいでしょうか?

「アンプラグド」の活用

先ほど紹介した「アンプラグド」ですが、電子機器を使わないという意味では、プログラミング教材である必要はありません。

例えば、「カレーの作りかた」や「服の着かた」を順番に箇条書きにしてみて、内容に抜けているところがないか、順番を間違えたらいけないところはどこか、について話し合うだけで、プログラミング教育で習う「フローチャート(流れ図)」の勉強になります。

また、ブロックのように、以前からあった「知育玩具」と呼ばれるおもちゃも、試行錯誤して色々な形を作っていくという意味ではプログラミング教育に効果があると言えます。

家族みんなで、「論理的思考力」を鍛えるボードゲームで遊ぶのも良いでしょう。

どれにも共通して言えるのは


「最初から答えを教えるのではなく、自分で考えさせる」


ということです。

目的を達成するために何を行えばいいのか、を考えることが、プログラミング的思考を鍛えることにつながるのです。

それでもパソコンを触らせたい場合は

とはいえ、パソコンやタブレットをまったく触らないのは不安という場合は、プログラミングスクールの体験入学や、自治体の体験会などを調べて参加してみるのが良いでしょう。


親がパソコンを触ったことがなくても、子どもは驚くほど電子機器に慣れるのが速いものです。

授業が始まって、お子様がパソコンやタブレットを使って家で勉強したいと言い出したら、初めて買うことを検討してはいかがでしょうか。

おわりに

授業を受ける側、授業をする側両方に不安が残る「プログラミング教育必修化」ですが、プログラミング教育を受けて「プログラミング的思考」を鍛えるのはとても大事なことです。

4月以降に、お子様がどのような授業を受けて、どのように感じたかを聞いてあげて、もしプログラミングそのものに興味を持つようなら、勉強する環境を作ってあげてはいかがでしょうか。

中学1年生の文章題・解答例

人数をx, 折り紙の枚数をyとします。

「x人に3枚ずつ配ると20枚余るyの枚数」

y = 3x + 20

「x人に4枚ずつ配ると5枚足りないyの枚数」

y = 4x – 5


どちらも同じ枚数(y)なので、xの求め方は

3x + 20 = 4x – 5

20 + 5 = 4x – 3x

25 = (4-3)x

x = 25

となります。

この値をyの式に代入すると

y = 3 × 25 + 20 = 95

および、

y = 4 × 25 –  5 = 95

答え:人数は25人、折り紙は全部で95枚

となります。